ROネタ(嘘予告編)







「…そうか、捨てたか」
それは、唯の何気ないやり取りだった。最初は、誰もがそう思った。




「ならいいや、」
その男はそれきり、大聖堂から姿を消した。




「じゃあな」
神職らしからぬ男の背負う過去とは?








「…モロクの、ブラッドを訪ねてください。
 おれに言えるのは…そこまでです」
                  ――暗殺者




「誰が人の事情に首なんて突っ込むかよ。
 俺はただ、仕事押っ付けられた恨み言言いたいだけだ」
「手伝いますよ。貴方の仕事まで回ってきては堪らない」
                  ――二人の聖職者




「もう、死んでる。
 死んだ剣は、生き返らない。
 …眠らせてあげて、ほしい」
                     ――鍛冶師








手がかりは少なく、時間は過ぎる。
変わらぬ砂漠の風に、『あの日』が重なる。




「バッカねぇ、アンタも。
 わざわざ戻って来なきゃ、こんなとこで死ぬこともなかったのにさぁ」
「人を見てモノは言えよ、クソガキ」
「それはアタシのセ・リ・フ・よ。
 アンタみたいな筋肉ダルマ、秒でイかせてやるからね!」




「帰れ」
「イヤだ」
「イヤです」
「…帰らない」
「お前らな、ここが何処か判って、」
「判ってるからなおさら、二人だけでなんて行かせられないよ!って言ってるの!」








役者の揃った舞台に、主役である筈の男、だけがいない。








「裏切り者の話をしようか」









                          • -







関係各位には心の底からジャンピング土下座。